
コーヒーを愛する皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
「WHITE COFFEE 定期便」と一緒にお届けしている、ショートストーリー【私とコーヒーの物語】のご紹介です。
今回は、十七杯目「魔女」です。
ちょっとだけ他のことを忘れて、ほんのりくつろぎながら読んでいただけたら嬉しいです!
十七杯目「魔女」
私の母は笑わない人だった。
朝目覚めてキッチンに行くと、いつもコーヒーを片手にタバコを吸いながら朝食を作っている。
真っ赤なマニキュアに真っ赤な口紅がお気に入りで、私は子供ながらに魔女だと疑っていた。
そんな母は父との離婚を機に、よく笑うようになった。
そして、母が愛情深い人だと思い知ることが何度も、何度もあった。
今、私には2人の子供がいる。
母は相変わらず赤い口紅に赤いマニキュアで、コーヒーをのむ。
孫と遊ぶ。孫を叱り、何故か一緒に泣く。
孫達と接する母は、あの頃と違いよく笑う。
…お母さん、戦ってくれてありがとう。
私も今なら、子供達を守るため魔女にだってなれると思うんだ。
帰省する新幹線が降車駅に着くと、ホームで私達を待つ母の姿があった。
真っ赤な口紅に、赤い髪の毛…
「あ!ばあば、髪の毛赤い〜!パワーアップしてる!!」と、喜ぶ子供達。
母の大好きなお菓子を手土産に、今年も魔女の元に帰る。
彩り豊かなその国で、生きるパワーをめいいっぱい吸収するために。
ばあば!笑 すごく、素敵ですね。
色々な場面、気持ちによって、コーヒーって持っている力の出し方を変えてくれる気がするんです。
お母さんにとっては、負けないように気合いを入れる存在だったのかな〜。
笑わなかった魔女が、今はたくさんの笑顔でコーヒーを飲んでいることを願うばかりです。
そして、WHITE COFFEEが皆様に、ささやかな”笑顔”をお届けできますように…✨
ではでは…今後とも「WHITE COFFEE 定期便」をよろしくお願いいたします☕️
前回のショートストーリーはこちらから


WHITE COFFEE 定期便 2025年1月号でお届けした、ショートストーリー【私とコーヒーの物語】 をぜひお楽しみください!