【私とコーヒーの物語】 六杯目「とげとげ」

コーヒーを愛する皆さま、いかがお過ごしでしょうか？

「WHITE COFFEE 定期便」と一緒にお届けしている、ショートストーリー【私とコーヒーの物語】のご紹介です。

今回は、 六杯目「とげとげ」です。
ちょっとだけ他のことを忘れて、ほんのりくつろぎながら読んでいただけたら嬉しいです！

 六杯目「とげとげ」

 

 

ある日、トゲトゲの言葉で心が溢れた。

そのトゲトゲは抜けず、イライラ、もやもや。いつのまにか、それが本当の自分みたい…

 

 

家族や友人に事情は話したものの、その棘は、みんなを悲しめた。

 

 

…ごめんね…。

何度も心の中で繰り返した。

 

 

ある日、母と話している時に、またトゲトゲ言葉。この呪いは一体、何のために自分の元にきたのか…

 

 

「大嫌い！」

「…ママは大好き！大好きに決まってんじゃん！大好き！すきすき大好き！」

「うっさいなあ！大嫌いなの！！」

「すーーーーーーーき！」

「きーらーーーーーいーーー！」

「…大好き。…大丈夫。

　……そのトゲトゲはいつかなくなるから…大丈夫だよ。ママに全部だしな。

　あんたのとげは、いくらだって受け止めてあげる。さあ、こい！！」

 

 

…さあ、こいって…「…ッフ」

気がつくと、トゲトゲは小さくなり、たくさんの鼻水と涙が流れだし、胸に渦巻いた毒は、無音になっていた。

 

 

ママの愛は、いつも私を笑わせてくれる。いつも、私を救い出してくれた。

私を守り、励まし、寄り添い愛を注いでくれる、ママ。

私もいつか、ただ一心に愛を与えられる人間になれるだろうか。

そんな相手に出会えるだろうか。

 

 

母の愛するコーヒーの薫りが漂い、陽気な音楽が鳴り響きいつもの朝が来る。

 

 

私は誓う。

トゲトゲくん、私はあなたに負けないよ。負けるわけにはいかないの。

私には、叶えたい未来がある。

春から始まる高校生活。恋をして、勉強をして、いっぱい笑うの。

そしていつか、今日という日を思い出して、母が言う。

 

 

「ほらね、大丈夫だったでしょ！」

 

 

急にトゲトゲくんやモヤモヤくんに支配される時ってありますよねぇ…😢そんな時って、何となく何やってもうまくいかなかったり、さらに嫌な事が起きたり…
誰かの何気ない言葉にダメージを受けたり…

でも、お気に入りのcoffeeやmusicが、そっとそのループを断ち切ってくれたりすると思うんです…

ホワイトコーヒーが皆さまにとって、少しでもそんな存在でありますように…✨

Have a nice day coffee！

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